★お店計画への道のり★

雑貨屋をやりたい!と思ったのは大学卒業後だった。
それまでは何の夢もなく、なりたいものもなく、ただ普通に進学して大学に行って会社に就職した。
仕事に行くのが嫌な毎日を送っていて、「私は一体何をやっているんだろう?」と思いながら悶々と日々を過ごしていた。
ある日更衣室で休憩していると、会社の人が持ってきていた雑貨カタログを目にする。
こういう世界があるんだ・・と初めて雑貨業界の存在を知る。
もともと雑貨屋さんには興味はあったのだが、姫路には雑貨屋さんがなかったので、
神戸に行ったときにお店を巡るのが唯一の楽しみだった。
でも、それはあくまでも自分の楽しみであり、それを職業にするという発想がなぜがなかったのである。

それから雑貨業界で働きたい人のための本を何冊か買ってきて読んだ。
スタイリスト、デコレーター、ショップスタッフ、ショップオーナー、バイヤー・・。
どうやらどの職種も人気職種で、なれる確率は難しいということがどの本にも書かれていた。
簡単なように見えるショップスタッフでさえも、有名な雑貨屋さんはものすごい倍率らしい。
やっぱり遠い世界の業界なんかな・・と思っていたある日
ふと目にした広告に、大阪にある雑貨の専門学校の広告を目にする。
こんな学校あるんや・・。ここにいけば、素人の私もインテリアに対するスキルを磨けて就職できるかも!

思い立ったら即行動!!
会社を辞めて、親を説得し、大阪で一人暮らしをしながら、専門学校に1年通った。
このとき、すで23歳。学校では2番目に長老であった。
スタイリングしたものを自分で写真を撮って作品をつくる授業があったのだが
普通のカメラではアップで撮るとボケてしまうし、ピントもあわせられないので限界を感じ一眼レフを購入。
そしてこの時に出会った雑貨好きの友達が、今や有名ショップで働いてたり、
売れっ子雑貨アーティストになっていたり、友人との出会いも大きかった。お互い刺激し合って楽しい1年間を過ごす。
また、自分のコーディネートしたインテリアが認められるかどうか知りたくて
雑誌に部屋の写真を撮って投稿する。すると撮影の依頼がきて部屋の写真が雑誌に掲載された。

この掲載された雑誌を面接では武器にして就職活動を行った。
雑貨をレンタルしている雑貨ショップも併設された
撮影スタジオ兼スタイリスト事務所に就職が決まった。
これならショップの事も、同時に興味があったスタイリングのことも勉強できる!と思ったのも束の間
半年後にリストラされてしまう。
自分が認められなかったということがとてもショックでもう立ち直れないかと思うぐらい落ち込んだが
自分にも甘いところがあったことを認めて、次に向かうことを決意。
もう一度何をしたいかを考え直すいい機会になった。

そこで関西の雑貨屋さんで働くならここしかない!ここが一番好き!ここで面接に落ちたらもう死ぬ!
というぐらいまで好きだった憧れの某雑貨店の面接に挑む。
席に座り、テーブルを見ると100人分ぐらい積み上げられていた履歴書の束。
こりゃだめだと思ったが、例の部屋が掲載された雑誌と作品集(私が作った雑貨たち)を持っていって
熱く語ったところ、受かった。
情熱と意気込みと努力があれば受かるものだ・・と思った。

憧れだった雑貨屋さんで働く毎日。
しかし、思っていた以上に厳しくて、仕事の範囲に対しての制約がかなりきつく
女ばかりの職場ということもあって、精神面でもかなりしんどい思いをした。
雑貨が好きだから、接客が好きだから、そしていつかお店をしたいからという一心で働いた。
働けば働くほど、自分のお店を持ちたい・・という思いが強くなっていく。

そんな中、始めたのがこのHP「JAM POT」だった。
お店をするんだったら、ホームページは必要不可欠だと思っていた。
お店をしてからだったら、きっと忙しくてホームページなんて作れないかもしれないから
今のうちにホームページを作っておこう!
そう思ったのがことのはじまりだったのである。
仕事のストレスを写真とサイトに没頭することによって解消していたのかもしれない。

もうここで学ぶことはないな・・と思ったのが働いてから3年後。
自分の店のプランとしては、商品はできればフランスに買い付けに行きたいと思い描いていたので
まずは下見に行って、本当にフランスには自分の欲しいものがあるのか、この目で確かめてみようと思った。
そして3年働いた雑貨屋を辞めてフランスへ2週間行く。

蚤の市、朝市、道具屋さん、スーパー、ありとあらゆるお店に行きまくり、やっぱりフランスだ!と確信した。
自分の目で確かめて帰国し、仕入れはフランスへ行くと決意した。
商品には自分の作品も売りたいというのがあった。
写真にはまっていたので、花や雑貨を撮った写真をポストカードにしたり
カレンダーにしたりしたいなと思っていた。
だから写真、もしくはデザインに関連したバイトがいいかな・・と思って面接をうけたのが
今の会社(印刷会社)だった。
所属されたのは結局は営業事務だったのだが、仕事や人間関係に悩むことはなく、かなり恵まれた職場であった。
周りの友達がおもしろかったこと、バンドマンがいたり、写真部が発足して入部し撮影大会をしたり
自分の撮った写真をポストカードにして印刷してもらったり、
自分の趣味となんらかつながっていたので、楽しい毎日を過ごす反面
土・日休みの平日勤務だったら、自分のやりたいこと(創作活動)に力をいれれるなと思っていたのに
時間を効率的に使うことができず、創作活動になかなか時間を費やせなかった。
やはり、ここでも自分の甘さがでてきていて、ダラダラとした日々を過ごしてしまう。
そんな中、サイトで知り合ったいろんな人たちと実際にお会いしたり
話を聞いたりして刺激を受け、その度、私はこのままじゃだめだ!とカツをいれさせられた。

そして友人のまゆみんから誘われたソーイングギャラリーの「gift展」
サイトで知り合った出原さんから誘われた12月にやる「How ary you photography展」
それがきっかけとなって、今度は自分から個展をやる!と決めた。
個展は専門学校に行きだしてから、お店をやりたいという夢と同時に抱いていた夢であった。
お店をやってからだったら、なかなか個展はできないから、お店をする前に個展をしよう!
そうずっと思っていたので、来年の3月に個展をすることを決めた。

そして個展が終わってから店の準備にとりかかったり、物件探しにでたりしようと思っていた矢先に
ひょいと話が舞い込んできたのだった。

周りの応援してくれる友達、サイトを通じて知り合った方々、
いろんな人たちからの温かい言葉、刺激を受ける話、応援メッセージ
みんなに助けられて、やっとここまで辿り着きました。
あともう一歩。
夢実現に向けてがんばりたいと思います。